不動産投資と保険 「事故・災害リスク」への対応策の基本的な考え方

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不動産コラム

不動産投資と保険 「事故・災害リスク」への対応策の基本的な考え方

不動産投資には、リターンに影響を与えるリスク要因が数多くあります。

その中から「資産価値に関するリスク」のひとつ「事故・災害リスク」への対応策について、今回から何回かに分けてお話しします。

 

リスク対策 まずは「優先度」と「緊急度」でリスクを分類しよう!

リスク対策を考える上で、まずは

「損失の発生頻度」と
「予想される損害の規模」(予想される損失の影響の大きさ)

を基にリスクの大きさを確認する必要があります。

その上で、以下のようなマトリックス図を用いて、リスク対策の優先度や重要度を確認していきます。

 

hoken_20131124_1.png


 

リスク対策の優先度や重要度においては、

マトリックス図の中の①(損害の発生頻度が高く、損害の規模が大きい)が最も高く(=リスクが大きい)、

④(損害の発生頻度が低く、損害の規模が小さい)が最も低い(=リスクが小さい)ということになります。

 

次に、リスク対策の手法のお話ですが、リスク対策は大きく分けると、「リスクコントロール」と「リスクファイナンシング」に分類できます。

「リスクコントロール」とは、損害が発生する原因(≒事故)の防止、損害が発生する確率を低減、損害が発生した際に損害の軽減といった対策のことをいいます。

「リスクファイナンシング」は、損害が発生した後の資金調達を意味します。自分で損害額を支払う(リスクの保有)か、保険に加入することで保険会社に肩代わりしてもらう(リスクの転嫁)といった方法があります。

 

それでは次に、これらのリスク対策の基本概念を不動産投資に当てはめて考えてみましょう。

 

不動産投資のリスク対策 基本の考え方

上記のマトリックス図の①~④それぞれのリスク対策における基本的な考え方は、以下のとおりです。

<①のリスク>

まずは、「リスクコントロール」を重視します。予想される損害に対する影響の大きさを低減する対策や損害の発生頻度下げる為にどうするかを検討します。マトリックス図で言うと、①からリスクの大きさを②もしくは③に軽減するようなイメージです。

(※)不動産賃貸業のおける①のリスク例

個別の状況によって話は変わりますが、建物という施設を所有・使用または管理の不備や構造上の欠陥によって発生する対人・対物事故により法律上の損害賠償リスクなどが考えられます。具体的には、給排水管や冷暖房装置等からの水の漏出に伴い入居者の所有するモノを損壊させるといったケースです。

 

<②のリスク>

損害の発生頻度下げる努力をしつつ、併せて、保険の活用も検討します。

(※)不動産賃貸業のおける②のリスク例

落雷や電気的機械的事故(建物に付加された空調設備、電気設備、給排水衛生設備、消火設備、昇降設備などの故障)などが考えられます。

 

<③のリスク>

予想される損害に対する影響の大きさを低減する対策を講じた上で、保険の活用を検討します。

(※)不動産賃貸業のおける③のリスク例

火災やガス漏れなどによる破裂・爆発、地震などが考えられます。

 

<④のリスク>

基本的にはそのリスクを保有します。

 

リスクはどのように万全を期したとしても、「ゼロ」にはなりません。そのことを理解した上で、限られた予算の中で、どのリスクに、どのように対策を講じていくか、を検討していくのがリスク対策の基本です。

是非一度、ご自身の不動産経営の中で、対策が必要となるリスクについて4つの分類に当てはめて考えてみてはいかがでしょうか。

 

(次ページ 「「三匹の子豚」のおとぎ話から考える保険の活用の考え方」 )

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